MOVIE ムービー
INTRODUCTION イントロダクション
累計発行部数100万部を突破し、大きな反響を呼んだ東野圭吾の小説『クスノキの番人』。多くが翻案されてきた東野作品だが、アニメ化は本作が初となる。「その木に祈れば願いが叶う」と伝えられるミステリアスなクスノキと、その番人となった青年の物語が、スクリーンに鮮やかに描き出される。
映像化の舵を取るのは、『ソードアート・オンライン』(12)、『僕だけがいない街』(16/CX)、『HELLO WORLD』(19)で幅広い層から支持を集めた伊藤智彦監督。脚本には『ハイキュー!!』シリーズで原作の魅力を見事に翻案してきた岸本卓を迎える。
音楽は『容疑者Xの献身』(2008)をはじめとする東野作品や、数々のドラマ・映画・アニメーション作品で心震わせる旋律を生み出してきた菅野祐悟が紡ぎ出す。キャラクターデザインは、『ブルーピリオド』で知られる山口つばさと『かがみの孤城』(22)で作画監督として高い評価を得た板垣彰子が担当。2人が生み出すキャラクターたちを、『君の名は。』(16)で幻想的な風景を描いてきた滝口比呂志の背景美術が包み込む。
そして数々の名作を世に送り出してきたA-1 Picturesが、洗練された映像表現で『クスノキの番人』のミステリアスな世界を立ち上げた。
本作が描き出すのは、無数の祈りを受け止めてきた一本のクスノキと、その番人となった青年のもとで紡がれていく人間ドラマだ。主人公・直井玲斗を演じるのは、これまでドラマや映画で複雑な人物像に挑み、着実に表現の幅を広げてきた高橋文哉。玲斗が抱える痛みや葛藤に誠実に向き合い、心を尽くして挑んだ高橋の演技は、その熱を宿したまま、画面越しの観客へまっすぐに届けられる。
玲斗の運命に深く関わる叔母・柳澤千舟役には、数々の名作で主演を務め、スタジオジブリ作品をはじめとするアニメーション映画でも圧倒的な存在感を放ってきた天海祐希が声を吹き込む。美しく磨き上げられた映像の中、2人が織りなす演技によって、玲斗と千舟の胸の奥にある揺れや想いが丁寧にすくい上げられていく。
物語を彩る重要な役どころにも、実力派キャストが集結。
佐治寿明役には、数々の作品で唯一無二の存在感を放ち、この作品では作品を包み込むように声を吹き込んだ大沢たかお。寿明の娘・佐治優美役を映画やドラマで躍進を続ける齋藤飛鳥が、オーディションを経て劇場アニメーションの声優に初挑戦。クスノキを訪れる青年・大場壮貴役には、映画やドラマだけでなく、海外アニメーションの吹き替え経験を持つ宮世琉弥が同じくオーディションで選ばれ、邦画アニメーション作品に初出演を果たした。
クスノキに託された最後の真実に触れたとき、見えない想いの温もりが観る者の魂を震わせる。クスノキのもとに集う人々の、寄り添う祈りが紡ぎ出す奇跡とは――。
2026年、日本が誇る豪華クリエイター陣とキャストが結集し、待望の感動作が誕生する。
STORY ストーリー
理不尽な解雇により職を失った青年・直井玲斗 は、追い詰められた末の過ちで逮捕される。
運に身を委ね、将来を思い描くことも、人生の選択を自ら決める意志もなかった。
そんな彼に運命を変える出会いが訪れる。
依頼人の指示に従うなら、釈放する――
突如現れそう告げる弁護士の条件を呑んだ玲斗の前に現れたのは柳澤千舟。
大企業・柳澤グループの発展に大きく貢献してきた人物であり、亡き母の腹違いの姉だという。
「あなたに、命じたいことがあります」それは、月郷神社に佇む<クスノキの番人>になることだった。
戸惑いながらも番人となった玲斗は、さまざまな事情で境内を訪れる人々と出会う。
クスノキに定期的に足を運び続ける男・佐治寿明。
その娘で父の行動を不審に思う女子大生・佐治優美。
家業の継承に葛藤する青年・大場壮貴、彼らや千舟と関わるうちに、
玲斗の世界は、少しずつ色を帯びていく。
やがてその謎は、玲斗の人生をも巻き込みながら、彼を思いもよらぬ真実へと導いていく。
理不尽な解雇により職を失った青年・直井玲斗 は、
追い詰められた末の過ちで逮捕される。
運に身を委ね、将来を思い描くことも、
人生の選択を自ら決める意志もなかった。
そんな彼に運命を変える出会いが訪れる。
依頼人の指示に従うなら、釈放する――
突如現れそう告げる弁護士の条件を呑んだ
玲斗の前に現れたのは柳澤千舟。
大企業・柳澤グループの発展に
大きく貢献してきた人物であり、
亡き母の腹違いの姉だという。
「あなたに、命じたいことがあります」それは、
月郷神社に佇む
<クスノキの番人>になることだった。
戸惑いながらも番人となった玲斗は、
さまざまな事情で境内を訪れる人々と出会う。
クスノキに定期的に足を運び続ける男・佐治寿明。
その娘で父の行動を不審に思う女子大生・佐治優美。
家業の継承に葛藤する青年・大場壮貴、
彼らや千舟と関わるうちに、
玲斗の世界は、少しずつ色を帯びていく。
やがてその謎は、玲斗の人生をも巻き込みながら、
彼を思いもよらぬ真実へと導いていく。
CAST&STAFF キャスト&スタッフ
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直井玲斗役高橋文哉プロフィール / コメント
直井玲斗役高橋文哉PROFILE2001年3月12日生まれ、埼玉県出身。
2019年、特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」で主演を務め、俳優デビュー。主演映画『交換ウソ日記』(23)で第47回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、「伝説の頭 翔」(24/テレビ朝日)、『ブルーピリオド』(24)、『あの人が消えた』(24)、『少年と犬』(25)、「連続テレビ小説 あんぱん」(25/NHK)、『夏の砂の上』(25)。COMMENT東野圭吾先生の作品が、初の劇場アニメーション化。そんな記念すべき本作で主演を務めさせていただけることに、大きな喜びと責任を感じています。プレッシャーもありましたが、監督とお話しする中で、作品への熱い想いに触れ、自然と気持ちが前を向いたのを覚えています。
玲斗の迷いながらも前へ進もうとする姿には、年齢の近さもあって自然と自分を重ねました。現場で生まれる空気に支えられながら、千舟役の天海祐希さんとの掛け合いに向き合えたことは、自分にとってかけがえのない経験です。
本作には、日常の中で見落としがちな「人生を振り返る機会」や「自分自身と向き合う時間」が数多く織り込まれています。観る方それぞれの人生に寄り添う瞬間が、きっとこの物語のどこかにあると思います。役者として、映画『クスノキの番人』を通して届けることができる想いを、できる限りちりばめたつもりです。この物語との出会いが皆さんにとって何かの“きっかけ”となれば幸いです。 -
柳澤千舟役天海祐希プロフィール / コメント
柳澤千舟役天海祐希PROFILE1967年8月8日生まれ。東京都出身。
宝塚歌劇団を1995年に退団し、翌1996年から女優として本格的に活動を開始。舞台、映画、ドラマなどジャンルを超えて数々の作品に出演し幅広く活躍。実写作品に加え、『崖の上のポニョ』(08)、『ミニオンズ』(15)、『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』(16)、『メアリと魔女の花』(17)など声の出演も多数。COMMENT出演を決めたきっかけは、監督からいただいた一通のメールです。その言葉に込められた情熱と誠実さに心を動かされ、「私にできることがあるのなら、ぜひお力になりたい」と強く感じました。
声のお仕事は毎回新たな挑戦ですが、アニメーションならではの表現の可能性に触れられることは、私自身にとっても貴重な学びとなっています。今回も、柳澤千舟という女性の人生と歩みを想像しながら、言葉一つひとつに自然な重みが宿るよう心を込めて臨みました。
現代を生きる私たちは、時に自分の道に迷い、不安を抱えることがあります。そんなときこそ、千舟や玲斗、本作に登場する人々の視点にふれることで、物事の見方を少し変えてみる勇気や、大切な人との関係にそっと目を向けてみようと思える時間を過ごしていただけたら嬉しいです。
映画館でのひとときが、皆さまの日常に小さな温もりを届けられますように。
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佐治優美役齋藤飛鳥プロフィール / コメント
佐治優美役齋藤飛鳥PROFILE1998年8月10日生まれ。東京都出身。
「乃木坂46」元1期生メンバー。23年5月にグループを卒業。その後、俳優、モデルとしても活動し、『【推しの子】The Final Act』(24)で第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、『映画 マイホームヒーロー』(24)、「ライオンの隠れ家」(24/TBS)、『【推しの子】The Final Act』(24)、『父と僕の終わらない歌』(25)、「恋は闇」(25/日本テレビ)。COMMENT声優としての出演は初めてでしたが、声だけで想いを届けるという表現に向き合う日々は、とても新鮮で、今の自分にとってかけがえのない時間となりました。アフレコでは、伊藤監督からさまざまなディレクションをいただきながら、少しずつ役との距離を縮めていけたように思います。
私が演じる佐治優美は、明るくまっすぐで、人との距離を自然に縮められるような、柔らかさのある女の子です。最初はその元気な一面が印象に残りましたが、演じていくうちに、その胸の奥にある、大切な人を思いやるやさしさに触れていきました。彼女が家族とどう向き合っていくのか。その関係性の変化にもぜひ注目していただけたら嬉しいです。
物語の中で描かれる「祈る」という行為には、深い意味が込められていると思います。誰かのために祈り、その想いが確かに届くということに、シンプルでありながら、とても力強いメッセージを感じました。この作品に込められた“祈り”が、観てくださる方の心にも届くことを願っています。 -
大場壮貴役宮世琉弥プロフィール / コメント
大場壮貴役宮世琉弥PROFILE2004年1月22日生まれ。宮城県出身。
2019年に俳優デビュー。数々の話題の映画ドラマに出演し『恋わずらいのエリー』(24)で映画初主演を務める。アーティストとしても国立代々木競技場第一体育館でのLIVEイベントを2days成功させ、初主演ドラマ「スノードロップの初恋」(24/関西テレビ・フジテレビ)ではOPテーマも担当。近年の主な出演作は『アンダーニンジャ』(25)、『顔だけじゃ好きになりません』(25)。COMMENT原作小説を読み終えたとき、「本当にこの世界にクスノキがあったらいいのに」と心から思いました。声だけで感情を届けるお芝居の難しさもありましたが、大場壮貴という役と真っ直ぐに向き合うことで、多くの気づきや学びを得ることができたと思います。
壮貴は、期待や責任に押しつぶされそうになりながらも、自分の進む道を探して懸命にもがく青年です。彼の繊細な心の動きに触れるたび、自然と自分の中にも似た思いが湧き上がってきて、役との距離が少しずつ近づいていくのを感じました。
作品のイメージから「難しそう」と感じる方もいるかもしれませんが、小さなお子さんでも楽しんでいただける作品になっていると思います。誰かの記憶や気持ちが、今を生きる人へとそっと手渡されていく──そのあたたかさを、スクリーンを通して感じていただけたら嬉しいです。
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佐治寿明役大沢たかおプロフィール / コメント
佐治寿明役大沢たかおPROFILE3月11日生まれ。東京都出身。
1987年にモデルとして活動を開始したのち、「君といた夏」(94/フジテレビ)で俳優デビュー。映画、ドラマ、舞台と活躍し数多くの賞を受賞。近年では『キングダム』シリーズ(19・22・23・24)、『AI崩壊』(20)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21)に出演。『沈黙の艦隊』シリーズ(23・25)では主演兼プロデュースも務めている。COMMENTクスノキの番人』は何気ない日常に宿る感情や、人と人との関係性が丁寧に紡がれていく作品です。そんな物語の一端を、役者として担えることを心から光栄に思います。
佐治寿明は、一見するとごく普通の父親に見えるかもしれません。けれどその"普通"の中には、家族への深い想いや、言葉にしきれない葛藤が息づいていて、人間らしさがにじんでいる。きっと多くの方が、ご自身や大切な誰かを重ねて感じていただける人物だと思います。
原作には大人の視点が丁寧に描かれており、そのまなざしがアニメにもきちんと反映されています。誰かに想いを託すこと、これまでに受け取ってきたものを静かに振り返ること──そうしたテーマが、そっと心に響いていく。どの世代の方にもすっと寄り添ってくれるような懐の深さも、この作品の大きな魅力だと思います。
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原作東野圭吾「クスノキの番人」(実業之日本社文庫刊)プロフィール / コメント
PROFILE1985年『放課後』で第 31 回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。1999年『秘密』で第 52 回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者 X の献身』で第 134 回直木賞、第 6 回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第 7 回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』で第26 回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第 48 回吉川英治文学賞を受賞。2019年に第1回野間出版文化賞、2023年に第71回菊池寛賞、2024年に第28回日本ミステリー文学賞を受賞。長年の功績により、2023年に紫綬褒章を受章。
著作は全世界で一億部を突破し、日本を代表する人気作家。COMMENT小説を書く手法は作家によってそれぞれだと思いますが、私の場合、まずは頭の中で映像を思い描き、それを文章化していきます。だから作品の舞台となる土地には必ず参考にした場所があり、登場人物たちにもモデルがいることが多いです。『クスノキの番人』も、そのようにして書き上げた作品ですが、いつも以上に空想力を必要としました。超自然的な現象が頻繁に出てくるからで、実写化するのは難しいだろう、と執筆しながら考えていました。アニメーションになれば素晴らしいのでは、との思いが出てきたのはそういう流れからです。このたび、その夢が実現することになり、心よりありがたく感じております。私の空想力をはるかに超えた映像作品となっているに違いなく、今から楽しみにしています。
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監督伊藤智彦プロフィール / コメント
PROFILE細田守監督作品『時をかける少女』(2006)、『サマーウォーズ』(2009)で助監督を務めたのち、『世紀末オカルト学院』(2010/EX)で監督デビュー。「魔法少女まどか☆マギカ」(2011/MBS)では絵コンテ、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2011/CX)では絵コンテ・演出を担当。「ソードアート・オンライン」シリーズ、「銀の匙 Silver Spoon」(2013/TBS)、「僕だけがいない街」(2016/CX)、『HELLO WORLD』(2019)、「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」(2020/CX)など、多数作品で監督を務める。
COMMENT人はあっけなくいなくなるし、現状が永遠に続くことなんてあり得ない。
ここ数年で自分が強く考えていることです。個としての人間はとても脆弱で、遺伝子を残すという方法でそれを乗り越えようとしているのが動物的な対策なのだと思います。自分も40歳を過ぎ、残される側から残す側の気持ちを分かるようになってきました。それは単なる遺伝情報ということではなく、技術や精神性などといったことに関してもです。
この映画を通して『今の自分を形作っているものに感謝を告げる』。これが今回の自分の目標です。それは両親に、ということだけでなく普段関わっている人や昔お世話になった人、一瞬だけ現れてはいなくなった人もまるっと全てに。
そしてこの気持ちを次の世代にバトンを送りたい、そう考えています。
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脚本岸本 卓
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キャラクターデザイン山口つばさ 板垣彰子
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音楽菅野祐悟
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美術・美術監督滝口比呂志
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美術設定末武康光
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色彩設計橋本 賢
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衣裳デザイン高橋 毅
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CGディレクター塚本倫基
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撮影監督佐藤哲平
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編集西山 茂
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スーパーヴァイジング
サウンドエディター勝俣まさとし -
リレコーディング
ミキサー藤島敬弘 -
制作A-1 Pictures /
Psyde Kick Studio -
配給アニプレックス
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製作アニメ「クスノキの番人」
製作委員会
CHARACTER キャラクター
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直井玲斗CV:高橋文哉
直井玲斗役高橋文哉PROFILE2001年3月12日生まれ、埼玉県出身。
2019年、特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」で主演を務め、俳優デビュー。主演映画『交換ウソ日記』(23)で第47回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、「伝説の頭 翔」(24/テレビ朝日)、『ブルーピリオド』(24)、『あの人が消えた』(24)、『少年と犬』(25)、「連続テレビ小説 あんぱん」(25/NHK)、『夏の砂の上』(25)。COMMENT東野圭吾先生の作品が、初の劇場アニメーション化。そんな記念すべき本作で主演を務めさせていただけることに、大きな喜びと責任を感じています。プレッシャーもありましたが、監督とお話しする中で、作品への熱い想いに触れ、自然と気持ちが前を向いたのを覚えています。
玲斗の迷いながらも前へ進もうとする姿には、年齢の近さもあって自然と自分を重ねました。現場で生まれる空気に支えられながら、千舟役の天海祐希さんとの掛け合いに向き合えたことは、自分にとってかけがえのない経験です。
本作には、日常の中で見落としがちな「人生を振り返る機会」や「自分自身と向き合う時間」が数多く織り込まれています。観る方それぞれの人生に寄り添う瞬間が、きっとこの物語のどこかにあると思います。役者として、映画『クスノキの番人』を通して届けることができる想いを、できる限りちりばめたつもりです。この物語との出会いが皆さんにとって何かの“きっかけ”となれば幸いです。不当な解雇で職を失った青年。自分の将来に夢や目標を持てず、人生の選択を運任せにして生きてきた。ある日突然千舟から月郷神社の<クスノキの番人>を任されることに。
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柳澤千舟CV:天海祐希
柳澤千舟役天海祐希PROFILE1967年8月8日生まれ。東京都出身。
宝塚歌劇団を1995年に退団し、翌1996年から女優として本格的に活動を開始。舞台、映画、ドラマなどジャンルを超えて数々の作品に出演し幅広く活躍。実写作品に加え、『崖の上のポニョ』(08)、『ミニオンズ』(15)、『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』(16)、『メアリと魔女の花』(17)など声の出演も多数。COMMENT出演を決めたきっかけは、監督からいただいた一通のメールです。その言葉に込められた情熱と誠実さに心を動かされ、「私にできることがあるのなら、ぜひお力になりたい」と強く感じました。
声のお仕事は毎回新たな挑戦ですが、アニメーションならではの表現の可能性に触れられることは、私自身にとっても貴重な学びとなっています。今回も、柳澤千舟という女性の人生と歩みを想像しながら、言葉一つひとつに自然な重みが宿るよう心を込めて臨みました。
現代を生きる私たちは、時に自分の道に迷い、不安を抱えることがあります。そんなときこそ、千舟や玲斗、本作に登場する人々の視点にふれることで、物事の見方を少し変えてみる勇気や、大切な人との関係にそっと目を向けてみようと思える時間を過ごしていただけたら嬉しいです。
映画館でのひとときが、皆さまの日常に小さな温もりを届けられますように。玲斗の伯母で、大企業・柳澤グループの発展に尽力してきた人物。玲斗に<クスノキの番人>を命じる。凛とした威厳を漂わせ、時に厳しく玲斗に番人としての務めを教えていく。
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佐治優美CV:齋藤飛鳥
佐治優美役齋藤飛鳥PROFILE1998年8月10日生まれ。東京都出身。
「乃木坂46」元1期生メンバー。23年5月にグループを卒業。その後、俳優、モデルとしても活動し、『【推しの子】The Final Act』(24)で第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、『映画 マイホームヒーロー』(24)、「ライオンの隠れ家」(24/TBS)、『【推しの子】The Final Act』(24)、『父と僕の終わらない歌』(25)、「恋は闇」(25/日本テレビ)。COMMENT声優としての出演は初めてでしたが、声だけで想いを届けるという表現に向き合う日々は、とても新鮮で、今の自分にとってかけがえのない時間となりました。アフレコでは、伊藤監督からさまざまなディレクションをいただきながら、少しずつ役との距離を縮めていけたように思います。
私が演じる佐治優美は、明るくまっすぐで、人との距離を自然に縮められるような、柔らかさのある女の子です。最初はその元気な一面が印象に残りましたが、演じていくうちに、その胸の奥にある、大切な人を思いやるやさしさに触れていきました。彼女が家族とどう向き合っていくのか。その関係性の変化にもぜひ注目していただけたら嬉しいです。
物語の中で描かれる「祈る」という行為には、深い意味が込められていると思います。誰かのために祈り、その想いが確かに届くということに、シンプルでありながら、とても力強いメッセージを感じました。この作品に込められた“祈り”が、観てくださる方の心にも届くことを願っています。父の不可解な行動が気になり、こっそりと後をつけて月郷神社にたどり着いた大学生。好奇心旺盛な性格で、番人である玲斗に協力を仰ぎ、父がクスノキを訪れる理由を探ろうとする。
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大場壮貴CV:宮世琉弥
大場壮貴役宮世琉弥PROFILE2004年1月22日生まれ。宮城県出身。
2019年に俳優デビュー。数々の話題の映画ドラマに出演し『恋わずらいのエリー』(24)で映画初主演を務める。アーティストとしても国立代々木競技場第一体育館でのLIVEイベントを2days成功させ、初主演ドラマ「スノードロップの初恋」(24/関西テレビ・フジテレビ)ではOPテーマも担当。近年の主な出演作は『アンダーニンジャ』(25)、『顔だけじゃ好きになりません』(25)。COMMENT原作小説を読み終えたとき、「本当にこの世界にクスノキがあったらいいのに」と心から思いました。声だけで感情を届けるお芝居の難しさもありましたが、大場壮貴という役と真っ直ぐに向き合うことで、多くの気づきや学びを得ることができたと思います。
壮貴は、期待や責任に押しつぶされそうになりながらも、自分の進む道を探して懸命にもがく青年です。彼の繊細な心の動きに触れるたび、自然と自分の中にも似た思いが湧き上がってきて、役との距離が少しずつ近づいていくのを感じました。
作品のイメージから「難しそう」と感じる方もいるかもしれませんが、小さなお子さんでも楽しんでいただける作品になっていると思います。誰かの記憶や気持ちが、今を生きる人へとそっと手渡されていく──そのあたたかさを、スクリーンを通して感じていただけたら嬉しいです。
和菓子メーカー『たくみや本舗』社長の息子。ぶっきらぼうな物言いで、付き添いの福田とともにたびたび月郷神社を訪れるものの、どこか気乗りしない表情を浮かべている。
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佐治寿明CV:大沢たかお
佐治寿明役大沢たかおPROFILE3月11日生まれ。東京都出身。
1987年にモデルとして活動を開始したのち、「君といた夏」(94/フジテレビ)で俳優デビュー。映画、ドラマ、舞台と活躍し数多くの賞を受賞。近年では『キングダム』シリーズ(19・22・23・24)、『AI崩壊』(20)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21)に出演。『沈黙の艦隊』シリーズ(23・25)では主演兼プロデュースも務めている。COMMENTクスノキの番人』は何気ない日常に宿る感情や、人と人との関係性が丁寧に紡がれていく作品です。そんな物語の一端を、役者として担えることを心から光栄に思います。
佐治寿明は、一見するとごく普通の父親に見えるかもしれません。けれどその"普通"の中には、家族への深い想いや、言葉にしきれない葛藤が息づいていて、人間らしさがにじんでいる。きっと多くの方が、ご自身や大切な誰かを重ねて感じていただける人物だと思います。
原作には大人の視点が丁寧に描かれており、そのまなざしがアニメにもきちんと反映されています。誰かに想いを託すこと、これまでに受け取ってきたものを静かに振り返ること──そうしたテーマが、そっと心に響いていく。どの世代の方にもすっと寄り添ってくれるような懐の深さも、この作品の大きな魅力だと思います。優美の父親。穏やかな人柄で、定期的にクスノキを訪れる常連のひとり。だがその目的は、家族にさえ明かされていない。
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