CAST&STAFF キャスト&スタッフ
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直井玲斗役高橋文哉プロフィール / コメント直井玲斗役高橋文哉PROFILE
2001年3月12日生まれ、埼玉県出身。
2019年、特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」で主演を務め、俳優デビュー。主演映画『交換ウソ日記』(23)で第47回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、「伝説の頭 翔」(24/テレビ朝日)、『ブルーピリオド』(24)、『あの人が消えた』(24)、『少年と犬』(25)、「連続テレビ小説 あんぱん」(25/NHK)、『夏の砂の上』(25)。COMMENT東野圭吾先生の作品が、初の劇場アニメーション化。そんな記念すべき本作で主演を務めさせていただけることに、大きな喜びと責任を感じています。プレッシャーもありましたが、監督とお話しする中で、作品への熱い想いに触れ、自然と気持ちが前を向いたのを覚えています。
玲斗の迷いながらも前へ進もうとする姿には、年齢の近さもあって自然と自分を重ねました。現場で生まれる空気に支えられながら、千舟役の天海祐希さんとの掛け合いに向き合えたことは、自分にとってかけがえのない経験です。
本作には、日常の中で見落としがちな「人生を振り返る機会」や「自分自身と向き合う時間」が数多く織り込まれています。観る方それぞれの人生に寄り添う瞬間が、きっとこの物語のどこかにあると思います。役者として、映画『クスノキの番人』を通して届けることができる想いを、できる限りちりばめたつもりです。この物語との出会いが皆さんにとって何かの“きっかけ”となれば幸いです。 -
柳澤千舟役天海祐希プロフィール / コメント柳澤千舟役天海祐希PROFILE
1967年8月8日生まれ。東京都出身。
宝塚歌劇団を1995年に退団し、翌1996年から女優として本格的に活動を開始。舞台、映画、ドラマなどジャンルを超えて数々の作品に出演し幅広く活躍。実写作品に加え、『崖の上のポニョ』(08)、『ミニオンズ』(15)、『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』(16)、『メアリと魔女の花』(17)など声の出演も多数。COMMENT出演を決めたきっかけは、監督からいただいた一通のメールです。その言葉に込められた情熱と誠実さに心を動かされ、「私にできることがあるのなら、ぜひお力になりたい」と強く感じました。
声のお仕事は毎回新たな挑戦ですが、アニメーションならではの表現の可能性に触れられることは、私自身にとっても貴重な学びとなっています。今回も、柳澤千舟という女性の人生と歩みを想像しながら、言葉一つひとつに自然な重みが宿るよう心を込めて臨みました。
現代を生きる私たちは、時に自分の道に迷い、不安を抱えることがあります。そんなときこそ、千舟や玲斗、本作に登場する人々の視点にふれることで、物事の見方を少し変えてみる勇気や、大切な人との関係にそっと目を向けてみようと思える時間を過ごしていただけたら嬉しいです。
映画館でのひとときが、皆さまの日常に小さな温もりを届けられますように。
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原作東野圭吾「クスノキの番人」(実業之日本社刊)プロフィール / コメントPROFILE
1985年『放課後』で第 31 回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。1999年『秘密』で第 52 回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者 X の献身』で第 134 回直木賞、第 6 回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第 7 回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』で第26 回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第 48 回吉川英治文学賞を受賞。2019年に第1回野間出版文化賞、2023年に第71回菊池寛賞、2024年に第28回日本ミステリー文学賞を受賞。長年の功績により、2023年に紫綬褒章を受章。
著作は全世界で一億部を突破し、日本を代表する人気作家。COMMENT小説を書く手法は作家によってそれぞれだと思いますが、私の場合、まずは頭の中で映像を思い描き、それを文章化していきます。だから作品の舞台となる土地には必ず参考にした場所があり、登場人物たちにもモデルがいることが多いです。『クスノキの番人』も、そのようにして書き上げた作品ですが、いつも以上に空想力を必要としました。超自然的な現象が頻繁に出てくるからで、実写化するのは難しいだろう、と執筆しながら考えていました。アニメーションになれば素晴らしいのでは、との思いが出てきたのはそういう流れからです。このたび、その夢が実現することになり、心よりありがたく感じております。私の空想力をはるかに超えた映像作品となっているに違いなく、今から楽しみにしています。
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監督伊藤智彦プロフィール / コメントPROFILE
細田守監督作品『時をかける少女』(2006)、『サマーウォーズ』(2009)で助監督を務めたのち、『世紀末オカルト学院』(2010/EX)で監督デビュー。「魔法少女まどか☆マギカ」(2011/MBS)では絵コンテ、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2011/CX)では絵コンテ・演出を担当。「ソードアート・オンライン」シリーズ、「銀の匙 Silver Spoon」(2013/TBS)、「僕だけがいない街」(2016/CX)、『HELLO WORLD』(2019)、「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」(2020/CX)など、多数作品で監督を務める。
COMMENT人はあっけなくいなくなるし、現状が永遠に続くことなんてあり得ない。
ここ数年で自分が強く考えていることです。個としての人間はとても脆弱で、遺伝子を残すという方法でそれを乗り越えようとしているのが動物的な対策なのだと思います。自分も40歳を過ぎ、残される側から残す側の気持ちを分かるようになってきました。それは単なる遺伝情報ということではなく、技術や精神性などといったことに関してもです。
この映画を通して『今の自分を形作っているものに感謝を告げる』。これが今回の自分の目標です。それは両親に、ということだけでなく普段関わっている人や昔お世話になった人、一瞬だけ現れてはいなくなった人もまるっと全てに。
そしてこの気持ちを次の世代にバトンを送りたい、そう考えています。
制作 A-1 Pictures / Psyde Kick Studio 配給 アニプレックス
製作 アニメ「クスノキの番人」製作委員会
